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検査の詳細

肛門関連の検査

怒責診

怒責診とは、検査用トイレでいきんでいただいて、いきんだ状態の肛門を観察する検査です。

問診での症状と、肛門診での状態との不一致があった場合に行う事があります。

直腸鏡・大腸内視鏡

直腸の病気が疑われる場合は、当日に浣腸やお湯で腸を洗ったのち、直腸鏡や下部大腸内視鏡を行う事があります。

直腸鏡検査:硬い筒で空気を入れながら直腸を広げたり、便をどかしたりして、直腸の奥まで直接観察する検査です。

大腸内視鏡検査:大腸カメラです。

通常の大腸検査と同じように全大腸を観察する場合と、直腸・肛門のみ観察する場合があります。

肛門は直腸内で反転しなかから肛門を観察します。

肛門超音波検査

肛門付近を超音波で観察する検査です。

痔ろうの走行、肛門周囲膿瘍の確認、括約筋の状態等を観察します。

直腸肛門機能検査

肛門機能検査とは、肛門を閉める筋肉の強さや、直腸に便が貯まった時の反射を調べる検査です。

この検査を行える施設はあまりありません。

肛門には、大きくわけて意識的に肛門を閉める外括約筋と、無意識のうちに肛門を閉めている内括約筋の2種類があります。

各々の部位ごとに筋肉の強さを調べます。

また、直腸で小さい風船を膨らませて、その時の筋肉の反射を測定する事もあります。

直腸肛門機能検査

先端に圧力測定のセンサーがついていて、肛門の入り口から約5cm位挿入して、機械でゆっくり引き抜いてきながら、圧力をコンピューターに記録していきます。

直腸肛門機能検査2

左が内括約筋の圧力波形で、右が外括約筋の圧力波形です。

どんなときに行うの?

この検査は便漏れ、便秘、切れ痔、痔ろう、肛門のしまりが悪い等の病気の方に行います。

便が漏れてしまう方は肛門の筋肉が弱い事が多いため、この検査で筋肉の強さを調べます。

便秘の方は、直腸で便がたまったのを感知するセンサーの感度がわるくなっている事があるため、この検査を行う事があります。

切れ痔の方は肛門の筋肉の緊張が強すぎることが多いため、検査を行います。

痔ろうの手術の前には、手術方法の決定のため検査を行います。

どのように利用するの?

痔ろうの場合は手術方法の選択に利用します。

例えば、後方の筋間痔ろうの場合は、通常は開放術を行いますが、内括約筋の圧力の弱い場合や、機能的肛門管長が短い場合は、他の手術方法を選択します。

切れ痔の場合は手術を行ったほうがいいか、お薬の治療のほうがいいかの目安のひとつとして利用します。

便秘の方の場合は直腸での反射をみますが、他の検査(消化管通過時間や大腸カメラ、レントゲン検査)などと合わせて、どのタイプの便秘なのかを判断し治療に利用します。

便失禁の方は、内外括約筋の強さを調べると共に、肛門超音波にて括約筋の損傷があるか等を調べ、治療法を選択していきます。